姫路電子の一番自慢の設備 -ローラーハウスガス焼成炉-

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姫路電子の一番自慢の設備 -ローラーハウスガス焼成炉-

2023/5/19

フェライトマグネットを製造するのに
一番重要な設備は焼成炉です。


フェライト原料を粉末成形をした後、
焼成炉で約1240℃で焼くことにより、
全体の寸法が収縮して密度が上がり
また、組成がフェライト化して磁石になります。
この工程は時間もかかるし、
温度の制御が非常に重要になります。


ほとんど工場は大きな長いトンネル炉で
電気を使用して、エレマ(電気抵抗発熱棒)で
加熱して焼成しています。
姫路電子も3台の電気炉を使用していましたが、
陶器を焼くガス炉で焼成出来ないかと考えたのが始まりです。


今から約20年前、
日本ではまだガス炉を使ってフェライトの焼成するところが

ありませんでした。
電気炉では製品を入れた台板を何段にも重ねて
プッシャ-式(押し込み方法)で
炉内に製品を搬入搬出する方法でした。


電気炉は熱の対流が少ないので、上下の温度差が大きく
また、発熱材の消耗が激しく維持費が高くつき
炉の床板のレンガが摩耗して壊れて落ちたり、
炉内で立ったりして、製品がダメになることがよくありました。


炉内で製品を載せる台板が立ったり落ちたりすると
炉の電気を切って温度を落としてから
長さ5m~10mの鉄のカキ棒で壊れた台板をカキ出したり、
ひどい時は炉の天井を開けて取り出したりして
2~3日は仕事が出来なくなりました。


夜中にこのような事故が起こると
特別に2~3人を呼び出して事故の処理をします。
年に何回かそんなことがありました。


その当時はまだ、

ガスは爆発するから危ない、温度制御が難しい、と考えたので
どこもフェライト焼成炉をガス炉でやっている工場はありませんでしたが、
名古屋にあるノリタケが協力して作ってくれることになりました。

 

次回はガス炉を使用するまでの苦労話をします。

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